「冬至の日の明けの空」

 午前六時、いま日の出を待っている。一年で最も遅い夜明けだ。自室での出来ごとであり、特に思惑があってのことではない。たまたま目を覚まし、居合わせただけのことである。
 南東の空が朱に染まり、夜が白んできた。
 年の瀬の思い、年頭の感慨。
 時の流れのところどころに結節がないのは困る。過去をしのび、未来を語るにも不自由する。
 二十四節気を書き継いでいる。半月もすれば、季節の移ろいが感じられる。みごとな結び目だと思う。
 夜が明けた。小鳥のさえずりが聞こえる。小学校の校舎の屋上から、日が昇った。