「決定権の付与」


中二生の塾生は、目下 女の子二人だけです。今後入塾の希望があった際の、入れる入れないの決定を彼女たちに一任しました。二人はとても仲がよく、三人目、四人目の子を私が不用意に引きうけた結果、人間関係がややこしくなると、本人たちにとってはもちろんのこと、私自身がやりにくくなります。複雑な人間関係の渦中で心をすり減らすのはもうご免です。既に一人の女の子の入塾を断ったそうです。そして、昨夜は、「Aちゃんのことは好きだけど、Aちゃんには勉強できるようになってほしくないから断わる」と言っていました。過去には「Bとは友達だけど、Bとはいっしょに勉強はしたくない」と言っていた女の子がいました。今は塾選びに「人間関係」が最優先される時代です。特に少人数制の当塾では、それが顕著に認められ、最初にあまり評判のよくない子が入塾してきた場合には、二人目以降の塾生を望むことはできません。子どもたちの評判の良し悪しが、あらかじめ私にわかるはずもなく、運を天に任せるしかありません。自助努力といった要素の入りこむすき間はありません。手のほどこしようのない、過酷な現場です。