「インフルエンザ予防接種予診票」


インフルエンザの予防接種では、不愉快な思いをさせられることが多く、うんざりしています。

父が入院中のある年には、予防接種の当日に父または私が書く欄に、看護士さんがよさそうに記入して、予防接種の数日前に病室に来られ、署名するように言われましたので、それはできないことを告げました。いくら言葉を尽くしても若い看護士さんには理解していただけず、「皆さんにはそうしていただいています」と繰り返すばかりでした。いい加減に嫌気がさした私は、「もし父に何かあった場合には、すべての責任はあなたにとっていただきますから」と告げ、署名しました。ほどなくして婦長さんが謝罪にみえ、最後に、「若い看護士が育ちませんから、おかしいと思われることは何でもおっしゃってください」と言い置きをして病室を出ていかれました。

昨日は昨日で、医師の診察後に父または私が書く項目に、受付を通る際に記入するように言われましたので、順序が違うのでそれはできない旨を告げました。毎年繰り返されるこの手のことにうんざりしながらも、昨日はそれ以上のことには発展せず胸をなでおろしました。ところが、驚くべきことに、診察後には医師の一存で予診票のすべてが適当にあしらわれて落着してしまったために、診察後に父や私が予診票を目にすることはありませんでした。何かあった場合には、予診票に書かれた筆跡が異なりますので、「まあいいか」と思い、異議を唱えることもなく、予防接種をしていただきました。

医療関係者の方々は、もし何かあった場合のことを考えないのでしょうか、怖くはないのでしょうか。何かあったからこそインフルエンザの予防接種は任意となり、国がガイドラインを示すことにつながった、その経緯をいったいどう受け止めているのでしょうか。手間のかかること、時間のかかることはしたくない、やりたくない気持ちもわからないわけではありませんが、この手間のかかることをしてはじめて患者さんの安全が守られるわけですから、決められたことを決められた通りに順を追って実行していただきたいと思っています。毎年毎年、行く先々の病院で、良識を疑いたくなります。来年こそは、と信じています。