向田邦子「あいつ、くすぐっちゃお!!」(音声ファイル)訂正版 No3


向田邦子「あいつ、くすぐっちゃお!!」(音声ファイル)

「古今亭志ん生さん演じる「火焔太鼓」の中で、骨董屋の若旦那が女房にさんざんにこき下ろされ虚仮にされ、その仇(あだ)を討とうと企んでいる場面で、
「帰ったら今日は女房にさんざんご馳走して腹一杯食わせて、あいつくすぐっちゃお」
という言葉が出てくるんですね。」

「あいつ、くすぐっちゃお」という「洒落たひとこと」に対して向田邦子さんは、
「あたたかみ」
「おかしみ」
「情(じょう)」
「人間の愚かさ」
を感じ、
「目頭が熱くなるんですね」
と話されています。

「人情の機微というものが非常にわかった方が偶然につけ加えたのか、志ん生さんがつけ加えたのか私わかりませんけれども…」
と、お話されています。

向田邦子「あいつ、くすぐっちゃお」(音声ファイル)
古今亭志ん生「火焔太鼓」