小林秀雄「反省という名の悪徳」

小林秀雄が、座談会にて、
「僕は無智だから反省なぞしない。利巧な奴はたんと反省してみるがいいじゃないか」
とおっしゃられています。(『近代文学』昭和二十一年二月号)

自戒の意味を込めて…。
過去のできごとに拘泥して反省ばかりしていると、「今」という時間がないがしろにされてしまいます。「今」という時間が「過去」に置き換えられてしまいます。反省という、いつの間にか刷り込まれてしまった、つまらない悪習はいいかげんにして、やめるのが賢明です。