「双眼鏡を片手に」


「双眼鏡を片手に」

 もう四十年あまり前にもなるのでしょうか、父が買った双眼鏡があることを思い出し、家探しをし、その双眼鏡を持ってP池に向かいました。小学生のころ、観光地の展望台には、きまって有料の双眼鏡が並んでいました。そんな折には、父の双眼鏡はひと際精彩をはなっていました。革のケースにはカビが生え、四つのレンズのカバーは劣化していましたが、レンズはだいじょうぶそうでした。

 強風が吹きすさび、水面は波立っていましたが、カイツブリは今日も盛んにダイビングを繰り返していました。期待を胸に早速双眼鏡をのぞきました。しかし、あろうことか、ピントリングが固着していて動きませんでした。ピンボケでは確かめるべくもなく、今日も完敗でした。再度出直しです。

 池干しの憂き目にあったP池が、思いもよらず水をたたえており、生命なき池とばかり思い込んでいたP池に、カイツブリが飛来し盛んに採餌行動を繰り返し、P池に行くたびに状況が好転しています。

 帰宅後 双眼鏡のメンテナンスをし、使い方をマスターしました。近日中にカイツブリのダイビングの先にあるものを見極めたいと思っています。

 のん気な年末を過ごしています。

追伸:
父の双眼鏡と同じ型番の、
Nikon プリズム双眼鏡 J-B7 7x35 7.3 USED品
が、ヤフーオークションで 5,250円 で落札されていました。

7倍。双眼鏡の倍率ってこんな程度なんですね。拍子抜けしています。