「畏む」

わずかばかりの道をはさんだお向かいさんのお宅で、男の子が誕生しました。と、私は確く信じています。

先月下旬が出産予定日だとうかがっていました。いつの頃からか、辺りが鎮まりかえっています。静寂に包まれています。人の誕生とは、こういうことだったのか、と今さらながらに感じ入っています。「生死一如」を盾に、転倒した書き方を許していただければ。喪に服しているかのようなしじま、とでもいえば、わかっていただけるかと思います。畏(かしこ)さを乱さないように、静かに生活しております。波風をたてないように畏れの中に身をおいています。