「豊橋市中央図書館さんの早速のご対応に感謝しております」その二
「豊橋市中央図書館さんの早々のご対応に感謝しております」その二
一昨日、須賀敦子の「トリエステの坂道」を読みたくて中央図書館に行きました。辰濃和男『文章のみがき方』岩波新書 「5 比喩の工夫をする」(148-153頁)に紹介されていました。
『須賀敦子全集 第2巻』河出書房新社 を借りる際に、カウンターの向こう側でPCと向き合っていた女性職員の方がチラッとこちらに目を向けました。中井久夫さんの本をお願いした女性職員の方でした。いかにも気まずそうな様子でPCの画面に目をもどし、髪に手をやり、セータの裾を少したくし上げました。それぞれの動作にぎこちなさを感じながら、私は見るともなしに見ていました。「私の望みはかなわなかったんだな」と思いました。
本を借りた後、私は何を期待するわけでもなく、検索窓に「なかいひさお」と入れ、エンターキーを押しました。ディスプレイ上には三二冊の中井久夫さんの本が表示されました。三二冊も、です。目を疑いたくもなります。
気がつくと、図書館の蔵書から、中井久夫さんの著作がゴッソリと抜け落ちていることがわかり、あわてて購入したのでしょうか。ことの真相はよくわかりませんが、ありがたくもあり、また感謝もしております。
気がつくと、図書館の蔵書から、中井久夫さんの著作がゴッソリと抜け落ちていることがわかり、あわてて購入したのでしょうか。ことの真相はよくわかりませんが、ありがたくもあり、また感謝もしております。
女性職員の方のあのぎこちなさはなんだったのでしょうか。恥じらい、気まづさ、居住まいの悪さ。それとも私の全くの思い過ごしだったのでしょうか。そんなとりとめもないことを車中で考えながら帰路を急ぎました。
中井久夫さんの本が一冊、貸し出し中であることを知り、ほっとしました。