「受験という名のお祭り騒ぎの後先」


三月一日です。愛知県公立高入試五日前です。お祭り騒ぎのまっ只中に身をおいています。

祭りの後の寂しさが好きです。たとえば、花火大会の後にあじわうあの切なさ、あの哀しさ、あの気だるさ。私の主位を占めるのは、いつも祭りの後の寂寥です。

いま私は御輿を担ぐ立場にあり、不本意な役を強いられていますが、入試から放たれた後の放心、自失、私には満足感とか達成感とかいった感情への志向はなく、私の関心はもっぱら喪失感にあります。

祭典の華やかさあっての余情です。祝祭のような五日間を過ごしたいと考えています。そして、その後には、ひとり「寂」の世界に沈潜したいと思っています。