「冬至十日前」

日暮れが最も早いのは「冬至十日前」という言葉を、子どもの頃よく耳にしましたが、あながち間違いではないようです。

気象予報士の伊藤みゆきさんは、東京おける日の入りの最も早い頃は「11月末~12月上旬」で、その時刻は「1628分」にあたります、と書かれています。

昔の人は冬至の日には、日が長くなったことを敏感に感じとっていたのでしょう。私が、日没が遅くなり、あたりにほのじろさを感じるのは、毎年きまって年の瀬のことです。冬期講習が終わる、午後五時。昔の人にとっても、私にとっても、日の入りの時刻に関心をよせるのは、その切実さゆえ、といえば、当たらずといえども遠からず、ということでしょう。