「立冬の日に、秋の湿原を行く_失くしたものをさがして」

 昨日の入り口から、記憶をたどりつつ同じ道順で、木道上をゆっくり歩きました。昨日に比べ、花々の数が増えたように感じたのは気のせいだったのでしょうか。
 十分も経ったころ、ホソバリンドウとの再会をはたしました。紫はむずかしい色です。湿原に咲くホソバリンドウの紫、ハルリンドウ、スミレの紫は高貴です。幾葉かの写真におさめましたが、日に透けた淡い紫にしか写りませんでした。数えると十(とお)をこえる花が咲いていました。昨日より確実に増えていました。
 明日は違う時間帯に「秋の湿原を行く」ことにします。テーマは、「紫を手にしたくて」です。