「マーティン・ツェラーの奏でるバロックチェロ」

J.S.Bach:6 Suites a Violoncello Solo senza Basso Vol.one / Suites 1,2,3
Martin Zeller:Violoncello
M.A Recordings
については、2010/04/22 に出版された『PCオーディオ fan No.2』共同通信社 で知りました。PCオーディオに興味をもちはじめ、PCオーディオの何たるかが少しわかりかけてきたころのことです。このムックには、
「ハイレゾルーションサウンドの魅力 タッド・ガーフィンクル録音選 M.A Recordings HiRez Sampler」
とのタイトルのDVDが付録としてついていました。
 マーティン・ツェラーがバロックチェロで奏でる、
「J.S.Bach:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 (BWV 1007)より プレリュード、アルマンド、クーラント」
を聴き、その音色に魅せられ、早速注文しました。チェロに比し、滋味ともに豊かで、ふくよかです。

仲秋のいま、私の内では、第一に、
ブルーノ・ワルター
ベートーヴェン 交響曲第6番『田園』
コロンビア交響楽団
第二に、
マーティン・ツェラー
「J.S. バッハ・無伴奏チェロ組曲 Vol.1」
M.A Recordings
の順位がついている。

以下、CDの帯からの引用です。
「J.S. バッハ・無伴奏チェロ組曲 Vol.1」88.2kHz ワンポイント録音
マーティン・ツェラー(バロック・チェロ)使用楽器・ヤコブ・シュタイナー 1673年製
 スイスのチェリスト、マーティン・ツェラーによる名器シュタイナー唯一の楽器で、世界で初めて録音された J.S. バッハ・無伴奏チェロ組曲。絹を撫でるような、魅力的な音色で奏でられ、かつてない感動に包まれる演奏です。

使用楽器はドイツ・チロルの名器、ヤコブ・シュタイナーの1673年製。現在、使用できる形で保存されている唯一の楽器です。ヤコブ・シュタイナー(1621~1683)は、クレモナの製作者たちが有名になる以前、音楽家たちに最も注目されていた製作家。膨らみが大きく、甘く、柔らかい音色が特徴的です。

また、解説には、
 二十世紀初頭以来、6つの無伴奏チェロ組曲があらゆるチェロ奏者にとって必須のレパートリーとなっているのは、パブロ・カザルスが倦むことなくこの作品を演奏したことが大きく貢献している。カザルスが自ら語るところによると、バルセロナの楽譜屋でたまたまこの組曲の古い楽譜を見つけたそうだ。おそらく1824年出版の最初のパリ版であろう。それ以前はチェリストの間でも知られていなかったこの曲集は、その後広く知られるようになった。今では、この音楽の真価にふさわしく、鍵盤のためのイギリス組曲やフランス組曲やパルティータ、ヴァイオリンと鍵盤楽器のためのソナタ、オルガン・ソナタ、ブランデンブルク協奏曲、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータといった、チェロ組曲以外のバッハの名器楽作品と同列に論じられている。
(後略)
ドミニック・サックマン
訳・前田純
との記載があります。