「へたれでお天気屋の秋の湿原行」

 「くもりのち雨」の予報の土曜日には、雨に降られたら一大事と、駆け足で湿原を一巡し、日曜日には、休日のぎわいを思い逡巡し、秋雨のそぼ降る月曜日には考える余地はなく、へたれでお天気屋の自分を思います。
 小春日和の今日、湿原には枯れ草色が目立ち、晩秋がただよっていました。風に吹かれたのか、秋草のなぎ倒された場所が散見されました。繊細でかぼそい秋の千草は、狼藉にはひとたまりもなく、草紅葉を楽しみにしている私にとっては困りものです。
 小さな白い花をつけたウメバチソウが満開でした。思いがけなくも、白い花弁のヤマラッキョウを目にしました。
 木道上で微動だにせず、私を威嚇し私の行くてをはばむ、勇敢な二匹のカマキリに男気を感じました。