「シリーズ授業_人は皆、できそこないの失敗作です」

 「ゆとり教育世代(2002年度から2010年度)」の子どもたちに向かって、
「あなたたちは日本の教育行政の失敗作です」
と、私は、はばかることなく言っていました。
「Nさんも失敗作ならば、D君も失敗作です」
「H君もRさんも失敗作です」
 さらに、
「あなたたちは、子育ての失敗作であり、できそこないです」
とも言ってきました。
 「できそこないの僕と、できそこないの皆さんが会して、これからいったい何がはじまるのか、楽しみですね」
 子どもたちは、例によって、このおじさんまた変なこと言いはじめたぞ、といった怪訝そうな面持ちで、私の顔色をうかがっていましたが、その表情はまんざらでもないようでした。
 子どもたちを前にして、
 「哀しいかな、人は皆できそこないの失敗作です」
と言った、少なくともその一点に関しては、私は健全であったと、今も自負しています。