TWEET「台風4号 接近中につき」
嵐の前の静けさのうちにある。喧騒の夏をやり過ごし静謐の秋へと、めぐる季節のなかで、物思いにふけっている、といった風である。
旅のうちにあった時期があり、その後には、認知症について書かれた本を読みふけった時間があった。そしていま、「書く」ことに専念している。この間(かん)に思ったのは、本についてのことばかりだった。再読をうながされている本が、幾冊か、ときには何冊も、頭に浮かんでは消えた。
「書く」ことは労力と時間を要する。その後には、延々と繰り返される推敲が待っている。いまの私にとっては、いかにも惜しい気がする。「書く」ことに比し、いまは「読む」ことの充実感を思う。
「読む」と「書く」のバランスが悪いことは承知しているが、性格に依るものだから改まらないだろう。改まらないと分かっていることに時間を割くのは無駄である。
800 字程度の「自由作文」を、との思いから、「書く」ことをはじめた。これで10作目になるが、徒に無駄な時間を過ごしたような気がしてならない。(428文字)
さて、待望の読書です。
◆ 白洲正子『西行』新潮文庫
から、はじめます。