「拝復 P教授様_主客が転倒しています。軟禁状態です」
仰せのとおり、「中学生の周波数にチャンネルを合わせていると、振り回されて終わり」ます。時すでに遅くもう終わっています。情けなくも、教えてくれる誰かが隣にいないと勉強できないと思いこんでいる今時の子どもたちとのおつき合いはたいへんです。また、家庭での学習はのぞめませんので、その結果塾を開けておく時間も長くなり、すべてを抱えこむことになります。時給にすると数百円程度と、とんでもないことになっています。
いちいちが子どもたちの様子をうかがっての授業です。ひとつひとつを確認しながらの授業です。中学校での授業のように流すわけにはいきません。
受験が終わるまで、子どもたちに拘束される毎日が続きます。主客が転倒しています。軟禁状態のままに入試を迎えることになります。
仮に、私の思いのままに授業をする、そんな私塾を開いたとしても、地方都市にお住まいの狭量な方たちには見向きもされないと思っています。「小林秀雄」をもってしても苦戦するかもしれません。
「今ほどの好機はありません」。時運にのりそこねないように、心してかかります。
お便りどうもありがとうございました。
寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛ください。
FROM HONDA WITH LOVE.