『空の飛びかた』


今年度改定された『国語 1』光村図書 (198頁)

「読書案内 本の世界を広げよう」
夢 未来に向かって」
の分野で紹介されている書名を目で追いながら、気になった書物についてはその紹介文を読んでいました。

『空の飛びかた』
で、はたと目が止まり、紹介文を見やることなく、教科書から目を離しました。タイトルの勝利だな、と思ったり、山田太一のテレビ・シナリオ、『飛ぶ夢をしばらく見ない』を思い出したりしながら、一人の時間を楽しんでいました。

教科書の紹介文には、
S・メッシェンモーザー,関口裕昭訳『空の飛びかた』
 空を飛びたいと願うペンギンと、その夢をかなえるべく手助けする男のユーモラスで温かな交流を描く。あきらめず挑戦する「ふたり」の姿に、思わず拍手(はくしゅ)を送りたくなる絵本。
と、書かれています。

まず、絵本であることに驚きました。『空の飛びかた』の教授は、散文では無理だったのでしょう。

Amazon で検索すると、出版社は「光村教育図書」とあり、光村図書」の自画自賛なのかな、と思ったりもしました。
 
買おうか借りようか迷いましたが、結局借りることにして、そして図書館の帰路寄り道をして、つい今しがた読み終えました。

極力抑えた色使いが印象的です。エピローグは心温まります。そして、最終行の一文は愉快です。

『空の飛びかた』がわかった今、私も空を飛べるような気がしてなりません。

追伸:
書の内容を、いつもいつも道徳としてとらえるような、優等生の読み方は避けたいものですね。楽しければそれがすべてです。