「パンデミックの最中(さなか)にあって_ “愛” 三題」

「ゆでたまご」
向田邦子『男どき女どき』新潮文庫
 私にとって愛は、ぬくもりです。小さな勇気であり、やむにやまれぬ自然の衝動です。「神は細部に宿りたもう」ということばがあると聞きましたが、私にとっての愛のイメージは、このとおり「小さな部分」なのです。


マザーテレサ『生命あるすべてのものに』 講談社現代新書
愛の反対は憎しみと思うかもしれませんが、実は無関心なのです。
憎む対象にすらならない無関心なのです。


『ぼくたち地球っこ ― 田沼武能写真集』朝日新聞出版
「いつかお父さんはおっしゃった、誰かを愛する唯一の理由は、理由が無いという事だと。」
福田恆存訳の
シェイクスピアの言葉です。
 田沼さんは、『田沼武能写真集 ぼくたち地球っこ』の「あとがき」をタゴールの言葉で結んでいらっしゃいます。
「子どもたちはみな「神はまだ人間に失望していない」というメッセージを神さまからもらい、この世に生まれてきた。」
ラビーン ドラーナ・タゴール


田沼武能『田沼武能写真集 ぼくたち 地球っこ』朝日新聞社