池上彰,佐藤優「人生に必要な教養は中学校教科書ですべて身につく」

昨夜、
◇ 池上彰,佐藤優『教育激変 ー 2020年 大学入試と学習指導要領大改革のゆくえ』中公新書ラクレ
の数葉のコピーを読んだ。故あって新書は差し上げてしまい手元にはない。

池上彰,佐藤優「新テストを前向きに評価する、稀有な人間」
前略 P教授様
昨日(2020/04/24)Amazon より届いた、
◇ 池上彰,佐藤優『教育激変 ー 2020年 大学入試と学習指導要領大改革のゆくえ』中公新書ラクレ
を、つい今しがた読み終えました。教育界の一隅に位置する者として、との思いから求めたものです。途中で、デニーズに場所を移しました。日がな一日、ひとり部屋に閉じこもっていると、やり切れなくなる時間帯があります。
 まんざらでもなく、血気盛んなお二人のこととて、当書でも精力的ですが、勢いあまって、牽強付会といった箇所も散見されました。

池上 私たちは、この世界にいて新テストを前向きに評価する、稀有な人間だと自覚しています。(笑)(209頁)
 教職に就かれている方たちには、ぜひ一読をお薦めいたします。見晴らしがよくなります。二時間ほどの読書です。

草々

その後、
◇ 池上彰,佐藤優『人生に必要な教養は中学校教科書ですべて身につく ー 12社54冊、読み比べ』中央公論新社
が、2020/06/23 に出版されることを知り、仕事柄必読書かと思い予約した。

以下、ご多分に漏れず、いささか大仰な「内容紹介」である。
◆ 生き残れるかどうかは、基礎学力が鍵になる。
◆ 超多忙な社会人の学びなおしに最適のツールだ!
◆【公民】自分を支配する社会のシステムを再点検せよ!
◆【理科】日常を成立させる科学の基礎を理解せよ!
◆【地歴】世界を鷲掴みにするために、地理と歴史は欠かせない!
◆ 中学校教科書には、ビジネスパーソンが習得すべき基礎知識のすべてが詰まっている。
◆ 地理、歴史、公民、理科、国語、数学、英語、そして道徳まで。激動の世界を爆走し続ける池上彰、佐藤優の両巨匠が12社54冊分を読み解いた。中学校教科書で足元を固めろ。
◆ポストコロナの世界、AI社会を生き抜くためには、付け焼刃の知識じゃ太刀打ちできない。生き残りをかけ、基礎力を鍛え直せば、社会の深層が見えてくる。


 義務教育 9年間の知識を身につければ、社会にあって物知りとして通るだろう。その後、各人の興味・関心の赴くままに、それらを敷衍することは比較的容易であると考えている。これは、中学生を対象とした学習塾を20余年営んできた私の実感である。義務教育で培われた基礎学力はその後の自学自習の礎になるとは、決して本書のPRではなく私の確信である。ただし、「すべて」とは思っていない。
 来年度から中学校では新学習指導要領の下、教科書が大改訂される。
「国語 ①②③」「数学 ①②③」「英語 ①②③」「理科 ①②③」
「地理」「歴史」「公民」
の、15冊の教科書を読まなければならず、早くもうんざりしているが、本書のタイトルには、「12社54冊、読み比べ」と謳われており、「激動の世界を爆走し続ける池上彰、佐藤優の両巨匠」には、ただ脱帽するばかりである。
 梅雨時の読書である。雨に降り込められるのは構わないが、自粛は敵わない。一刻も早い終息を祈るばかりである。