「深刻だったはずの時代に、二人して」


朝から思い出をさがしていました

弟は浪人の身で、私は転学を考え休学中の身でした。深刻だったはずの時代に、二人して、
「1983/11/09 イ・ムジチ合奏団 名古屋公演」
に出かけました。ピーナ・カルミレッリが、コンサート・マスターをつとめていた時代のことです。

祝典の場で華やかな宮廷音楽を聴いているかのようでした。チェロが好きだ、といった弟の言葉をいまも覚えています。

翌日には、発売されて間もない、イ・ムジチ来日公演記念版の、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク (LP盤)」フィリップス を買いに出かけました

入り組んだ迷路のなかで、不安にさいなまれ右往左往していた時代のことでした。受験勉強の合間に、イ・ムジチの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」をよく聴きました。今にして思えば、イ・ムジチの描く、遠くどこまでも広がった青空の青によって、私は危うく平衡を保っていたような気がしています。

部屋の壁には、「ヴィヴァルディの肖像画が描かれた、真っ赤なマジョリカ・タイル」が、かかっています。12cm 四方のかわいらしいタイルです。当選し、「ヴィヴァルディ賞」としていただいたものです。

先ほど、
イ・ムジチ合奏団「アイネ・クライネ・ナハトムジーク、パッヘルベルのカノン、アルビノーニのアダージョ」マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
を、注文しました。中古品です。イ・ムジチ来日公演記念版の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク (LP盤)」が、デジタル化されたものであることを願うばかりです。