「民間を恃まない、教育の浄化と再生について」
豊橋市内における歯科医院の数はコンビニの数より多いといわれていますが、学習塾の数はその比ではないと思われます。個別指導で懇切丁寧に、より解りやすく解るまで、どんな質問にも即座に答え、休日にも開いている自習室を備え、と今時の学習塾は至れり尽くせりです。子どもたちのお客様あつかい化が進み、子どもたちは自ら考えることをやめ、自律心を失うばかりです。転ばぬ先の杖はつきたくないものです。
子どもたちは学校の授業で解らなければ塾で教えてもらえばいいと思い、学校の先生方も塾を頼み、もはや自浄を期することは困難です。
この世の中から学習塾や予備校の類の学校教育の下請け機関がなくなれば、子どもたちは自学自習をするのでしょうか。活字を厭うことなく読むのでしょうか。学校の先生方はそれだけの覚悟をもって授業をされるのでしょうか。日本の子どもたちの学力は著しく低下するような気がしてなりません。
ちなみに当塾の(高校)受験生の家庭での受験勉強の時間はゼロです。結局は塾で抱えざるをえなくなります。
落ちるところまで落ちなければ、教育の浄化も再生もないと考えています。学校教育、民間の教育機関も含め、子どもたちを取りまく今の教育界の惨状は目にあまります。
常に教えてくれる誰かが隣にいて、質問をすればすぐに答えてくれる環境に身を置かなければ、学ぶことができないというのはさびし過ぎます。近い将来行きづまるのは目に見えています。インターネットが普及し、自学自習をする環境が整った今、教育界は時流に逆行しています。