三好達治「甃のうへ」
あはれ花びらながれ
をみなごに花びらながれ
をみなごしめやかに語らひあゆみ
うららかの跫音〔あしおと〕空にながれ
をりふしに瞳をあげて
翳〔かげ〕りなきみ寺の春をすぎゆくなり
み寺の甍〔いらか〕みどりにうるほひ
廂〔ひさし〕々に
風鐸〔ふうたく〕のすがたしづかなれば
ひとりなる
わが身の影をあゆまする甃〔いし〕のうへ
「詩の出版社 Midnight Press 」さんより引用させていただきました。
高校二年生のとき国語の授業で習いました。そのときの記憶は今も鮮明に残っています。三十八年前のことです。しっとりしていて、読むたびにしんみりとした心持ちになります。
高校二年生のとき国語の授業で習いました。そのときの記憶は今も鮮明に残っています。三十八年前のことです。しっとりしていて、読むたびにしんみりとした心持ちになります。