TWEET「仏教界の頽廃」
一連のオーム真理教事件(1995/03/20 地下鉄サリン事件、1995/03/22 強制捜査、1995/05/16 麻原彰晃を逮捕)に、日本中の人の眼が注がれていたとき、瀬戸内寂聴は、「この事件は仏教界の頽廃に起因するものである」と、きっぱりと応えたのを記憶している。
その後仏教界は、改悛し、浄化されたのだろうか。
「葬式仏教」と揶揄され、人は いま、その「葬式仏教」からも遠ざかりつつある。コロナ禍が追い打ちをかけ、葬儀や法要は簡素化する一方である。
「現在はイオンが価格を明示した葬儀サービスを展開しています。ネットショップのアマゾンなどでは、檀家でなくても葬儀に駆けつけてくれる『お坊さん便』を申し込むことができます。
いずれも登場したときには仏教界から大きな反発がありましたが、歓迎する利用者の声はそれ以上に大きく、すでにサービスとして定着しています」( 瀬戸内寂聴,池上彰『95歳まで生きるのは幸せですか?』PHP新書 216頁)
新聞やテレビは見ないので、時流に遅れているのは承知しているが、ついに時代はここまできたのか、という感を抱いている。
お寺には御難の時代のように映るが、当然の成り行きであり、信頼を回復するには、自らが仏道修行に励み、檀家さんと「信仰」をともにするように努めるほかないだろう。(547文字)