松岡享子さく,加古里子え『とこちゃんはどこ』福音館書店

 Nさんとキャンプの準備に明け暮れしていた 2020/05/24 に、
◇ 松岡享子さく,加古里子え『とこちゃんはどこ』福音館書店
が届きましたが、忙しなく、
昨日はじめて読みました。
 六話から成っています。各話の最初の文字は、太字で大きく書かれています。第六話「デパート編」では、見当がつかず迷子になってしまいました。諦めが肝心、カンニングした者勝ち、という作りになっています。圧巻です。子どもたちの反応ぶりは、とあれこれ想像しています。

第一話
「げんきすぎて こまるんですの。ちょっと めをはなすと、すぐ とことこかけだして、どこかへいってしまって」と、(おかあさんは)いいます。
第三話
「ああ、おもしろかった」と、とこちゃんが いいました。
「ああ、くたびれた」と、おとうさんが いいました。
第四話
 かえりのでんしゃのなかで、おとうさんも おかあさんも、(とこちゃんを さがしつかれて)こっくりこっくり いねむりをしました。
第五話
 うちへかえるとちゅう、おばあちゃんは、
「とこちゃんを そとへつれてでるのは、こわい こわい」
と、いいました。
第六話
 かえりみち、おとうさんも おかあさんも、とこちゃんのてを しっかりにぎって、はなしませんでした。

 各話の掉尾に当たる文を上に並べてみました。第六話には、お父さんもいておかあさんもいて、「happy end」で終わり、救われます。
 よく見ると、「表見返し」,「裏見返し」と「見返しの遊び」、見開き一頁に描かれたイラストは、「目次」また「ヒント」になっています。「イラストとして描かれたものはどこ」という読み方もできそうです。
 絵本とはいえ侮れず、再読三読を繰り返します。