「越知保夫『小林秀雄論』_越知保夫 読書覚書」

昨日、
越知保夫「小林秀雄論」(3-62頁)
を読んだ。

 出版社の見識、出版人としての矜持ということを思った。そして、「銭金じゃあねえから、何とかせい」という言葉に思いをいたした。
 「読書覚書」という便利な言葉に頼るようになってから、ブログが安易で浅薄になっている。しかし、いまは読むことに時間をさこうと思っている。
 依然「三田文学」畑で遊んでいる。遊ばせていただいている。


白洲正子『日本のたくみ』新潮文庫
「水晶のふる里―朝山早苗」
今度の朝山さんの作品は、細工師が上部の波型の部分を切ったが、やはりはじめは断ったので、今沢さんが「銭金じゃあねえから、何とかせい」と、無理やりおしつけて成功したという。(145-146頁)

 「たくみ」の世界とは、目的意識とか、ときに無欲という欲も無心という心さえ障りのある世界であることを知った。実に多くの裏方さんたちの「愛情と努力」よって支えられている世界だった。