「社会の窓」
日本語俗語辞書より。
社会の窓とは男性が履くズボンの前部にあるファスナー(ジッパー、チャックともいう)のことである。これは1948年(昭和23年)~1960年(昭和35年)にNHKラジオが放送した番組『社会の窓』からきている。同番組は社会の内情を暴きだすという内容であった。これが大事なものが隠された場所という解釈になり、男性の大事な部分が隠されているズボンのファスナーを社会の窓と呼ぶようになった。なお、トイレ以外でファスナーが閉じていない状態を社会の窓が開いているという。
「社会の窓」とは「社会の内情」と触れ合う境界のことであって、すなわち「男性の大事な部分が隠されているズボンのファスナー」のことであり、ご子息様と「社会と内情」との接点のことである、ととらえた方がだんぜん面白いですよね。誰がいいはじめたのかはわかりませんが、とびっきりのセンスを感じます。
かねてから、私の「社会の窓」は小さく、そして知らぬが仏、また余命いくばくもないことを思ったとき、うかうかしているわけにはいかないと、ただでさえ小さかった窓枠を、昨年より、より小さなものにしつらえたために、「社会の内情」にはますますうとく、人との接触も限られていますが、かといってこれといった不都合もなく、必要にせまられて一日に何度かは「社会の窓」を開け閉めをしますが、ときには風通しがよすぎて情報過多となり、見ると、「社会の窓」が開けっぴろげになっており、あわてて閉めることもあります。