「もの忘れ」

年齢のせいもあってか、もの忘れがひどくなりました。

確かにしまっておいたものを見失い、不用意に置いたものを見失い、そこここと見失った眼鏡をさがしているうちに、眼鏡をかけていることに気づくこともあります。この頃では、こんなとき、見つけることとはさがさないこと、とわきまえ、見失ったものとの偶然の出会いを待つことにしています。

確と覚えておいた言葉を見失い、言葉にならず、オロオロすることも多くなりました。

人の道を見失っては一大事と思い、気をつけていますが、今のところはだいじょうぶなようです。

また、人生などというやっかいで、私の手にはおえないものは、ハナっから手にした覚えはなく、見失うにも見失いようもなく、唯一の救いとなっています。