白洲正子「あの世で会いたい三人の人」
川村次郎『いまなぜ白洲正子なのか』東京書籍
正子は(白洲)次郎をどう思っていたか? こんなエピソードがある。
筆者が訪ねたのがお盆の時期だったので、「あの世で会いたい人を三人といわれたら、だれですか」と聞くと、正子は予想通り、
「一番は西行ね」
といった。残りの二人はだれだろうと待っていると、
「あと二人はジィちゃん(青山二郎)と小林さんね」
といった。「小林さん」とは小林秀雄のことである。
「次郎さんはいいんですか?」と聞いてみた。すると、
「ジロちゃんとは、この世で十分おつき合いしたから、もういいわ」
という。(210-211頁)
青山二郎、小林秀雄もさることながら、いまの私にはやはり西行が一番気になります。今年もはや半年が過ぎようとしています。キリのいい明日からは「大野晋 読書週間」を経て、西行について読み、また調べようと思っています。