「小暑の三日後に_セミの初鳴きに言寄せて」

 小雨が止み、雲間から青空が見え隠れし、梅雨空が明るくなった。昨日の昼まぢかのことだった。アブラゼミの初鳴きを耳にした。つかの間を待ちわびての第一声のように聞こえた。
 07/05 から夏休み入りしたような気がする。居職のため、そのあたりの事情は曖昧であるが、明けは早く短命である。
 セミたちにとって、この世は夢か現か。もし夢ならば、夢を生きるしかあるまい。
 私たちにとって、この世は夢か現か。もし夢ならば、夢に遊ぶほかあるまい。夢には夢の味わいがあるだろう。