「動詞_荒ぶる_その二」

 「こちらは市の上下水道局です。市内ではいま水不足ため、節水にご協力ください」
 今朝から豊橋市役所の街宣車が、節水の呼びかけにまわっている。
 こうして、書き言葉〈言語〉にしてしまえば、これしきのことであるが、話し言葉〈ことば〉としては、小学校低学年の子どもが吹きこんだとしか思えないような代物であって、滑舌も悪く、聞くに耐えないものである。
 つい今しがた、上下水道局に電話をした。耳障りで仕方がないからである。
「これでは、恥をさらしに、市内をまわっているようなものですから、早速 吹き替えてください」
というのが電話の趣旨である。業者に委託したものではなく、女性職員の仕儀であるということだった。
 「ご協力ください」の「くだ」と「さい」との間に間(ま)があり、その後 媚を売るかのように「さい」と発話されているので、聞くに耐えない甘ったるい〈ことば〉になってしまっている。かわいらしく、とのお考えかもしれないが、「公共放送」にかわいらしさは必要なく、浅はかで、ただ見苦しいだけのことである。
 いま、応接してくださった男性職員の方(もちろん名前はうかがっている)に、すべてを託してある。
 最後に、
「全国でも指折りの、光ヶ丘女子高校の放送部のみなさんにお願いすれば、喜んで引きうけてくださると思いますよ」
とつけ加えて電話をきった。

「せんろは つづくよ どこまでも」
癇に障ることが続きます。
本日も荒ぶっています。
「日本語 四技能」
果てしない、際限のない旅路、ということなのでしょうか!?