フルトヴェングラー「バイロイトの第9」マスタリングのことども。


下記のようなサイトがあります。貼りつけさせていただいたのは、はじめのごく一部です。信憑性、真偽のほど、出来不出来、人の好悪の問題は、私には判断がつきかねますが、しかし、このような精巧で、精緻、精細なサイトが存在することに、私は新鮮な驚きをおぼえています。ぜひ一度ご覧になってみてください。居ながらにして、このような情報に接することができる時代はすてきです。

「演奏開始前のフルトヴェングラーの足音と拍手が入っているマスターを保有しているのは日本だけのようで,日本でしか発売されたことがないが,これが本番の演奏会の録音なのか疑問視する見方もある。」
「EMIから発売された『バイロイトの第9』はリハーサル音源を中心とした編集盤とみられる。」

こんな文章に接するとガッカリしてしまいます。贋作をつかまされたような気になります。由々しき問題です。「編集盤」ならば、明記されてしかるべきだと思います。それがせめてもの良心というものです。誠意というものです。後は聴き手が判断することです。


ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」(EMI録音)
1951年に再開されたバイロイト音楽祭でのライヴ録音。
フルトヴェングラーの全録音中随一の名演として聴き継がれてきたもの。
演奏開始前のフルトヴェングラーの足音と拍手が入っているマスターを保有しているのは日本だけのようで,日本でしか発売されたことがないが,これが本番の演奏会の録音なのか疑問視する見方もある。
●この日の演奏会のライヴ録音はバイエルン放送にも保存されており,2007年7月に日本フルトヴェングラーセンターがCD頒布を行った。
●EMI盤と,バイエルン放送音源とでは演奏の大半が異なっており,バイエルン放送音源の方は当日の演奏の本番テイクを収録しているとされていることから,EMIから発売された「バイロイトの第9」はリハーサル音源を中心とした編集盤とみられる。
●演奏終了後の拍手にはいくつかのパターンがある。どれが演奏当日のオリジナルな拍手なのかは不明。
・拍手無し
・最後の音の残響が消える辺りから拍手が始まり,最初はパラパラとしているのが徐々に強くなって,間もなくフェードアウトしながら9秒ほど収録されている(パターンLP1)。 

・最後の音の後,すぐに盛大な拍手が始まり,途中からフェードアウトしながら15秒ほど収録されている(パターンLP2)
・(パターンLP2)と同様だが,最後の音にノイズが被っている(パターンCD1)。
・演奏の最後の音の直前にノイズが被っており,その後すぐに盛大な拍手が始まり,途中からフェードアウトしながら13秒ほど収録されている(パターンCD2)。
・拍手は(パターンCD2)と同様だが,演奏の最後の音の直前のノイズの被りが無い(パターンCD3)=(パターンLP3)。