TWEET「春に笑えばそれでいい」

 たとえば、市内統一の「学力診断テスト」にしろ、業者の「模擬試験」の結果にしろ、あるいは「過去問」の出来不出来にしろ、そのいちいちに一喜一憂しないこと、と子どもたちにはことあるごとに伝えている。落胆は病いの温床にもなりかねない。感情で色づけされる以前の、「無彩色」の心で見やり、軌道を修正するのが賢明である。自身の内の絶対量が増えればそれでいい。理解はある時期を境にして急速に進む。要は、前だけを見て勝ちにいきましょう、ということである。入試直前までに仕上がればいい。春に笑えばそれでいい。
 合否の別は深刻である。びりけつでの合格は椿事であるが、少々きまりが悪く、びりから二番目がいいね、とぜいたくなことも口にしている。

「禅を無彩色文化とすれば、密教は彩色文化だ、と言った人がある。」(「Ⅹ」章 244頁)