「大寒の日の翌日に、冬枯れの湿原を行く」

 大寒の翌日の昨日、冬枯れの湿原の散策に行った。
 久しぶりに訪れた湿原は、植生回復作業が進捗し、各所の雑木が伐採され、広々としていた。斜面は礫でおおわれ、また乾燥した表土が露わになった諸処が随所に散見された。寒々とした景色だった。素人の私が口をはさむ場面ではないが、掲示には、


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何を切り、何を残すかは
とっても難しい。なにより大切なのは
東海地方に分布する貴重で湿地という特しゅな
場所にしか生育できないもの達を残すことです。
回復作業で切ったものについていたものを2つ
「ヤママユの空まゆ」
「クチナシの実」

と記されていた。「ヤママユの空まゆ」が、また「クチナシの実」が何を意味するかは、私には定かではないが、専門家の方たちは侃侃諤諤と意見をたたかわすべきだと思う。
 強風が吹きすさび、終始フードをかぶっての道行きだった。頭をおおわれた、閉じられた系のなかで、木道上を歩きながら頭に浮かんだことどもである。
 春になれば芽吹き、雨季には生気づくことを信じたい。