TWEET「伸びる芽は摘まず、助長もせず」

「ベッドの上はすっかり書籍に占有され、庇を貸して、すっかり母家を取られた格好だった。かたずけるのも面倒で、テントマットを敷き、シュラフ(寝袋)を被って畳の上に寝た」
 TWEET「庇を貸して」を書いた 2021/05/15 以来、相変わらずの占有状態であり、相も変わらぬ寝床である。このごろではこの寝姿で、作文のあらましを考える習慣がすっかり定着した。ものぐさだが、折角身についた態度を振り解(ほど)く必要もなく、そのままにしてある。当然休眠状態に移行することも多いが、それは思し召しのままに、ということである。
 あらましを頭のなかで描くように心がけている。頭の内の作業であれば、時ところを選ばず都合がいい。文章には生き物のようなところがあり、いざ書きはじめれば、どこに飛び火し、どこに運ばれるかは予測不能である。あらましについてはこの程度が適当か、と思っている。
 何冊かを重ねた教科書の上に乗ると、ふわりとした感触が足に伝わり心地よいことを、いつしか発見した。幾重もの空気の層ができているからだろうか。不謹慎といわれれば返す言葉がないが、秘かな私の楽しみとなっている。
 思わぬことから思わぬところへ発展することがある。伸びる芽は摘まず、助長もせずと思っている。