TWEET「うら寂れたこの地に住む義理もなく」

滋賀県長浜市の「渡岸寺(どうがんじ)」さんの「国宝 十一面観音像」を参拝すると、
◇ 井上靖『星と祭』角川文庫
◇ 水上勉『湖(うみ)の琴』講談社文庫
の二冊の書名をよく耳にする。そろそろ読む時期か、と思い注文した。古書である。
「渡岸寺」さんには あきれるほど訪れているが、
「小説「星と祭」や随筆「美しきものとの出会い」の中で湖北の観音像を描いた井上靖氏。縁の深い氏の助言を得て造られた「高月図書館」内には、生前の氏と湖北の人々の交流を紹介し、著作物や遺品を集めた「井上靖記念室」と地元の文献資料を紹介した「郷土資料室」があります。」
があることを、つい今し方知った。うかつだった。
そして、
◇ 井上靖『美しきものとの出会い』文藝春秋
を追加注文した。

 年内の、道路が凍結する前に、どうしても再訪したい地がある。車でほんの数時間の旅である。冬晴れが絶対条件である。いま機をうかがっている。
 それに加えて、「出会いの森・井上靖記念室」、知ってしまったからには、行くしかないだろう。
 旅からの帰路、当地が近づいてくるにつれて心が萎えてくる。
 美しい人、もの、ことに囲まれて生活したい。当地でかなわないなら、彼の地を求めるしかないだろう。年に数回くらいの旅では追いつかない。うら寂(ぶ)れたこの地に住む義理はない。