TWEET「頓挫する」

   子規逝(ゆ)くや十七日の月明(げつめい)に
「と、(高浜)虚子が口ずさんだのは、」「子規が死んだ」「明治三十五年九月十九日の午前一時」を少し回った頃のことだった。空には、「十七夜の月があかあかと」かかっていた。(司馬遼太郎『坂の上の雲(三)』文春文庫、26-29頁)

時局は対露開戦が避けられない状況下にあり、逼迫している。
◇ 司馬遼太郎『坂の上の雲(三)』文春文庫
を 160 頁まで読んだ。そして、次章、「開戦へ」と続く。
 2019/03/23 の午後からはじめた読書であったが、蕭蕭とした風にさらされ、時代の趨勢とともに閉塞感にまとわれ、やり切れなさばかりがつのった。精神衛生上悪く、意を決し頓挫した。虚虚実実の世界、権謀術数を楽しむには、年を取り過ぎた。
 何という幕引きか、予想だにしなかったことである。