TWEET「鼻つまみ者」

 平等院から宇治駅までの道すがら、紫煙をくゆらせながら歩いていた。と、若者がすれ違いざまに両手で口をふさいだ。気づいたころには、すでに遅かった。
 こんな場合、口をふさぐよりも鼻をつまむのが正解のように思えてならなかった。鼻つまみ者に、鼻つまみ者呼ばわりされるのは心外だったのだろうか。鼻持ちならない、という言葉もあり、分が悪いのはどうしても若者ということになりそうである。