TWEET「韋駄天お正の本領,中西進の実力」

2021/06/22 から、
◇ 白洲正子『西行』新潮文庫
◇ 中西進『古代史で楽しむ 万葉集』角川ソフィア文庫
を併読しはじめ、今日の午前中には、
◇ 白洲正子『西行』新潮文庫
を読み終えた。ちなみに、
◇ 中西進『古代史で楽しむ 万葉集』角川ソフィア文庫
は、95頁まで読み、伏せてある

西行は仏道に生き、
 ねがはくは花の下にて春死なむ
 そのきさらぎの望月の頃
此歌が辞世の句である、とばかり私も思っていた。それについて、白洲正子は、
「若い時に詠んだと思われる」(227頁)「『ねがはくは』の歌が西行の辞世の句となって今に伝わったが、地下の西行は苦笑しているのではあるまいか。」(292頁)
と書いている。
 二書に触れ、和歌は地理・歴史をわきまえなければ面白みに欠ける、それにまして歴史に彩られた歌は、社会を異にすれば、いまある姿を留めなかった、ということに思いをいたした。
中西進の実力を知った。
西行は目映(まば)ゆかった。
早速、
◇ 久保田淳,吉野朋美校注『西行全歌集』岩波文庫
を求めた。西行の素直な読み口に現代語訳は要せず、白洲正子は「後記」で、
「総じて辻褄が合うような人間はろくなものではなく、まとまりのつかぬところに西行の真価がある。」(304頁)
と述べているが、同病相憐れむといおうか、「ねがはくは」私もぜひその一隅においていただきたいものである、と切に思っている。
 以上、途中経過でした。
「読む」と「書く」、いまは「読む」ことを優先させていただきます。悪しからず!!

以下、
です。