「2017年 南方熊楠 生誕150年_まとめて」

中沢新一『古代から来た未来人 折口信夫』ちくまプリマー新書
 今回、折口信夫の思想と人生について自由に語る機会を得て、わたしはいままで自分が読み続け考え続けてきた折口信夫の学問をまるごとつかみとり、その中から二十一世紀の日本人の思想として生き続けるにちがいないと思われる、彼(かれ)の思想のエッセンスを取り出すこころみをおこなってみようと考えた。いままで自分の中に貯蔵され続け、長い時間をかけて変身と発酵(はっこう)をへた、わたしが読み取った「折口信夫」の核心(かくしん)部分に、はじめてひとつのまとまりをあたえて語り出してみようと思ったのである。
 柳田国夫(やなぎだくにお)、折口信夫、南方熊楠(みなかたくまぐす)の三人の巨人(きょじん)の頭脳と心が生みだしたものは、日本人に残されたもっとも貴重な宝物である。わたしはこの宝物をしっかりと護(まも)り未来に伝える水中の龍(りゅう)でありたいと願う。(8-9頁)


 以下、2017/12/23 に書いたブログです。
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松居竜五,ワタリウム美術館 [編]『クマグスの森ー 南方熊楠の見た宇宙』(とんぼの本)新潮社
が届きました。「略年譜」をみているうちに、今年が南方熊楠の生誕150年に当たることに気がつきました。漱石、子規に次いで三人目です。危うく見過ごすところでした。「正岡子規 生誕150年_まとめて」
です。