「拝復 P教授様_捨ててこそ」

「『捨ててこそ育つ』、教育の原点です。」

 「捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」と、打ち捨ててみたところで、今のこの時代、お金さえ出せば拾ってくれる他者がいくらでもあり、悲しいかな真意は伝わらず元の木阿弥です。かくいう私も共犯者です。転ばぬ先の杖はつかない、と息巻いてみたところで、時間がなく間に合いませんので、転ばぬ先の先に杖をついているのが現状です。子どもたちは、教えてくれる誰かが隣にいなければ勉強できないと信じているかのようです。
 質の悪い業社がはびこっています。その微に入り細に入った手管は巧妙です。彼らには教育の一端を担っているという自負はないのでしょうか。猜疑の眼でみられるのも仕方のないこととあきらめています。
 「解ることと苦労することは同じことなんですよ」と、小林秀雄は学生に向かって話していたように記憶しています。

時節柄くれぐれもご自愛ください。
FROM HONDA WITH LOVE.