「山本空外_『空』を語る」

今日の朝方、
◆『墨美 山本空外 ー 書論・各観 1979年7月号 No.292』墨美社 
を読み終えた。
「書論序観」,「書道通観」,「書論・各観 」、「三観」の最後をなすものである。もちろん再読を促されている。

空外先生は、
「空」とは難かしくいえば「縁起」のことで(竜樹『中論』四)、これを説明して、「無自性の故に空なり、空亦(また)復(また)空なり」といわれる(青目、長行釈)。自性がないということを詳論すれば際限もないほどになるが、簡要にいえば、生きられていることへのおかげのことで、何一つ自分のてがらといえるものがないという意味になる。そのことを心に決めて、その覚悟で書けば「空」を書くことになろう。それでわたくしも南無阿弥陀仏と称名中に揮毫している。(『墨美 山本空外 ー 書論・各観 1979年7月号 No.292』墨美社 49頁)
と書かれている。
『空』とは、「簡要にいえば、生きられていることへのおかげのことで、何一つ自分のてがらといえるものがないという意味になる」と、空外先生は書かれているが、格の違いを感じている。