『にほんご』

おはようございます。
父へのお手紙、重ね重ねもどうもありがとうございました。
父の退院のお祝いと、またお礼に、以下の二冊の本をお送りしました。ご笑納ください。
◇『にほんご』福音館書店
◇ 谷川俊太郎『ことばあそびうた』福音館書店

以下、『にほんご』の追跡番号です。
ヤマト運輸:0409-0127-1230
『ことばあそびうた』はもう少し時間がかかりそうです。分かり次第 お知らせします。子どもたちとあそん
でください。

丸谷才一『完本 日本語のために』新潮文庫
 ーー(湯川豊)丸谷さんの中学生時代も教科書は文部省の検定制で、何種類かから先生が選んで採用していたんですか。
丸谷 そうですよ。そのうち『岩波国語』は、第一に文学的に質が高くてしっかりしたいい文章が載っていた。第二に皇国史観的、軍国主義的な文章がなかった。一年のときに教わった他の社の教科書は『岩波国語』と対蹠(たいせき)的にひどいものでした。
 国語教科書で僕がいままでに感心したのは、明治時代に坪内逍遥がつくった『国語読本』、それから僕が教わった『岩波国語』、戦後のものでは筑摩書房の教科書がかなりいい。しかし、一番いいいのは谷川俊太郎や大岡信がつくった小学一年のための『にほんご』(福音館書店)で、これは検定を受けようという気持ちがなくてつくったものらしく、すばらしい出来です。その四つです。
 教科書批判をやるときに全部の教科書を集めて目を通したのですが、筑摩の教科書は突出してよかった。しかし、採択率は問題にならないくらい、一番低い。
 筑摩の編集者に会ったとき、その教科書をやんやと褒めて、しかしどうしてあんなに採択率が低いのかと聞いたことがある。すると彼がいうんです。地方自治体の教育委員が東京に出てくるとなると出版社にあらかじめ連絡がある。東京にくると、後楽園球場に連れていって野球を見せて、それからキャバレーに連れていって、接待をするんですって、各社こぞって。もちろんそのあとの面倒も見る。それで「うちの営業の連中はそんなことをするより帰って本を読みたいってのが揃(そろ)ってますから、まあ仕方がない」というんですね。僕はそれを聞いて、「もし俺が筑摩の営業だったら、日本中の子どものために、毎晩後楽園にも行き、キャバレーにもいって教科書を売るがなあ。会社のためにじゃなく、子どもたちのために」といった記憶があります。
 ーー(湯川豊)うーん、ただ唸(うな)るのみですね。(324-324頁)

以下、福音館書店 HP より、
『にほんご』福音館書店
谷川俊太郎『ことばあそびうた』福音館書店
です。

また、ブログより、
「玉葱畑のある風景」
です。

以上、よろしくお願いいたします。
ひき続きすてきな休日をお過ごしください。
また。
くれぐれもお大事になさってください。ご自愛ください。
ご返信ご不要です。ご心配ご無用です。
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