TWEET「金木犀」
今回の自宅の解体工事では、庭もすべてつぶし、更地にする予定でいる。
昨日の午後、玄関を出ると、金木犀の匂いが漂っていた。
今秋が最後である。
金木犀は知ってか、知らぬか、いつになく意気盛んであった。そうと知ってか、知らぬか、「死花」を咲かせているのかもしれない。
「糸に学ぶ―田島隆夫」
白洲正子『日本のたくみ』新潮文庫
「結城の在に名人のお婆さんがいて、死ぬ前に寝床の中でひいた」という「死花」(202頁)のことを思いつつ、しばらくの間、金木犀の香りに包まれていた。