TWEET「始末屋」

 市に委託した「耐震診断調査」の結果、倒壊する可能性が高く、自宅を解体することに決めた。
 昭和33年築の4世代の家族が暮らした家であり、25年間にわたって、中学生を対象とした個人塾の教室として利用した家屋でもある。思い出があり、思い入れがある。
 解体工事前には、家内を空にする必要がある。いま盛んに物を運び出している。
 私は始末屋であって、決して片づけ屋だとは思っていない。
 惜別の念があり、名残がある。
 不埒、不束、不始末は、法外と気をつけている。

 2世代にわたって河合楽器の協力工場を営んでいた。自宅のピアノは1968年製のアップライトである。自社製の部品も使われている。そのピアノを、タケモトピアノさんに5万円を支払って、引き取ってもらうことになった。2時間かけてきれいにした。2024/07/30 引き取りの予定である。
 始末屋の作業には、常にやるせなさが付きまとっている。